スイス悠々
スイス鉄道紀行(1)

ベルナーオーバーラント鉄道:朝のユングフラウと12両連結車両。青年二人

ツェルマットへ:氷河を抱く山は4164mのブライトホルン

世界最大の傾斜角で落ちるピラトゥス登山鉄道:2017年夏季はパスの適用区間

ヴェンゲン方面への下り:アイガーの北壁

チェントヴァッリ鉄道:単線の“百の谷”
(1)スイス鉄道紀行
祖父の布団で寝る際、ボーと汽笛の音が聞こえる夜があった。「直江の鉄橋を通過する時だ」と聞いた。出雲平野の西南に位置する直江の現地に、畑地を通過する鉄橋があった。簡易踏切があり、蒸気機関車が力強い汽笛をならしていたのだろう。南風の夜に聞いた当時から60年余が過ぎた。
自身の郷里は雲州平田で、一畑電車の基地がある。幼児期から学童期に、夏・冬・春休みに母の実家がある大社へ、風呂敷に包んだ着替えを持ち、バタ電に乗った。一方、母の姉が今市(出雲市)に嫁いでいた。母と今市に寄って、大社に行く際には国鉄大社線に乗った。大阪から下った蒸気機関車の牽く列車が支線の大社まで走っていた。客車に憧れた。
1米ドル360円時代の学生時代、西欧は夢のまた夢で、バイトで貯め、国鉄の北海道均一周遊券で巡るに留まった。医師になり、鳥取県の自治医大卒の研修医がユーレイルパスで巡った話を聞いたが、県立中央病院勤務時代は非現実だった。
還暦記念にライフスタイルを変えた。9季を過ぎたカヤックなどと共に、自身で自立的に西欧に行く実践を重ねた。端緒は単独行のロンドンでミュージカルとクラシック演奏会。翌2012年にウィーンを体験し、国立歌劇場、楽友協会や、国鉄での日帰り旅行などが年中行事になった。
鉄道で巡る憧れのスイス初体験は2015年に実現した。当初、妻を誘う予定だったが、孫娘の世話で動けず、スイストラベルパスで単独行の企画を立てた。自身、想定外の達成感があり、後輩を誘った。彼は4年間で3回同行した。
毎年1回、計4回スイスを訪れたが、7連泊するホテルの確保が課題で、基幹駅からの利便性と(勤務医ゆえの)価格を考慮し、朝食とWi-Fiが無料の条件での検索は約1年前の作業。トラベルパスゆえ、天気予報を確認しつつの探訪が出来るのは幸いで、窓が開く旧車両などを求めての乗車です。
スイスで撮った[鉄道は私の活力]に適う自撮り写真のご紹介です。
紙面の都合で紹介しきれませんが、氷河や山上湖を含めて撮れるベルニナ方面なども秀逸です。
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※ 鳥居薬品 〔医薬の門〕ほっとコラム[「鉄道」がわが活力] から求められたのが発端で、本稿は 2018 No.6 (Vol.58) p.24-26 に掲載された内容の原稿です。