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5 DevilBridge

スイス鉄道紀行(5)列車から眺める[悪魔の橋]

Andermatt行のBUS 162 を一駅手前のGöschenenで下車(左上)直ぐ横の11番ホームに停車していた列車に乗車:Göschenen始発、Andermatt終着のRegio

2016年6月までの基幹線トンネルの入口とロイス川:乗車したRegioが発車したら、初めて見た列車(電車:私鉄TILO社の観光急行)がトンネルから出てきた。

旧トンネルに入る先頭車両(左) 前方撮影。ロイス川に架かるS字状鉄橋とGöschenen駅 後方撮影

ロイス川の渓谷と断崖を眺めながらラックレールで軋み音を鳴らし鈍足行のRegio

トンネルを抜けると即 見えた! 撮影! ロイス川渓谷と旧道に架かる「悪魔の橋」

(5) 解説文

「悪魔の橋」を眺めたら、ロイス川の鉄橋:川は車窓の右側に展開(左)。勾配は緩やかになり、Andermattに到着します。一駅10分間の“アトラクション”を堪能!

(5)列車から眺める[悪魔の橋]
 スイスアルプス山脈の峠を行き来することを余儀なくされたスイス。経度的には、チューリヒ、ルツェルンとアルプス山脈の南に位置するルガーノ、イタリアのミラノを結ぶ南北の山中にAndermattアンデルマットがある。
 北側は、ロイス川の深い渓谷が支障となり、道路建設は困難を極めたことは、現地の景観を見ると実感できる。歩いて峡谷を行き来するのは命がけ・・・。
 鉄道以前の乗合馬車を通す道路橋の建設も困難を極めたのは自明で、完成した橋の俗称は、
何と「悪魔の橋 Devil's Bridge」。
 鉄道は三路線あり、標高の高いのが「悪魔の橋」を車窓から眺めるGöschenenゲッシェネンからAndermattを結ぶ1917年完成の路線。2435mのゲシェナーアルプ峠を南北に抜ける、渓谷の地名シェレネンの名を冠したSchöllenenbahn シェレネン線(:日本の在来線と同じ狭軌のMGBマッターホルン・ゴッタルド鉄道の支線)。
 その前、1882年に運行を開始しているのが、難工事のために200人以上の命を奪った標準軌複線のゴッタルド鉄道トンネル(全長15km、標高1106m~1151m)で、北入口がGöschenen駅。ここに着くまでに、急勾配の峡谷をダブルループトンネルなどで通過していた。となれば、所要時間がかかる。
 これを解消したのが、2016年6月に運用を開始した全長57km、世界一のゴッタルドベーストンネルGotthard Base Tunnelで、標高312m~549mの高低差を時速250kmで高速走行し、都市間乗車を約1時間短縮している。
 旧路線はGotthard-Panoramastrecke ゴッタルドパノラマルートの名称で機能し、RegioExpress (地域間急行) が1時間毎に走行しているのは嬉しい。
 鉄道ファンとしては、景観を失うトンネル走行よりは、「悪魔の橋」を車窓から眺める一駅の地域列車然りで、呑気に車窓を眺める路線を求め、体験し続けたい。
 2018年7月16日(月)に体験した際は、シャーロック・ホームズ終焉の地であるMeiringenマイリンゲンからポストバス(BUS 162)に乗り、Steingletscherシュタイン氷河で乗換え、乗客が小生一人の"貸切"車窓を堪能しつつ、標高2264mのスステン峠を越え、終着Andermatt手前のGöschenenで下車し、Regioに乗車した次第でした。
 運転席横の最前列に居座り、意気投合していた運転手は、小生の下車を怪訝な顔で見送り、かつ、駅舎の向こうにホームがあるからと促してくれました。が、小生はバス駅隣に停車中のRegioに乗車したのでした。
 スイス連邦鉄道の時刻表(fahrplan.sbb.ch)  で、狙いを明確にした上で、経由地を入れ、求めるダイヤを得る作業も鉄道ファンならではの楽しみです。
 なお、Göschenen駅を発つのと同時的にトンネルから初めて見る列車が入線した。
 調べたら、私鉄TILO社(www.tilo.ch/)の観光電車で、ミラノ中央駅08:10始発だった。
 こうした出会いも嬉しい限りで、文字通り“わが活力”・・・

[2018/8/17 記]

喜寿の頃は、果たして・・・

どうしていましょうか・・・

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